08/7/14
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エアコンを真空引き!真空ポンプ使い方マニュアル
真空ポンプでエアパージ!

エアパージ(air purge)とは、英語直訳で、空気を追放する意。
つまり、作業の目的であって具体的な作業内容を指す言葉ではありません。

作業の目的とは、エアコン冷媒(R410A)配管から、空気を追い出す事です。

なぜ、空気を追い出さなければいけないのか?

エアコンの冷媒回路には、R410Aというガスとコンプレッサーオイル(内部充填済み)だけが循環するように、
工事施工することが必要で、配管内の空気(エアー)が混ざると、能力をフルに引き出すことが出来なくなるばかりか、
故障の元になります。

その為に、エアコン取り付け時に必要な大事な工程の一つになっています。

当ページでは、真空ポンプを使ったエアパージの使い方をわかりやすく説明していきます。
真空ポンプの紹介
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■ウルトラミニツーステージオイル逆防止機能付真空ポンプ TA150SB
 真空度がより高めるられる、ツーステージ油回転真空ポンプです。
逆流防止機能が付いています。
ポンプを止めるときは、電源を切る前に、逆流防止弁を手で締めます。

真空ポンプTA150SB(ツーステージ)
<仕様>
ローター方式 ・・・ツーステージ
ドライブ方式 ・・・ダイレクト
排気速度 ・・・40.0リットル/min
到達真空度 ・・・38ミクロン
回転数 ・・・3200r.p.m.
電源、モーター ・・・100V、200W
サイズ/重量 ・・・H170×W100×D260mm/4.3kg
吸入ポート ・・・5/16フレア
付属品 ・・・5/16メスx1/4オスアダプター
■R410A用真空ポンプ用真空ゲージキット TA142SK-2
 ホースが一本入ってる真空ゲージキットです。
真空ゲージは、真空度を計る物でエアパージ作業に使います。
室外機ガスの圧力をかけると壊れるので、ガスを解放する前に、必ず、メーター左の弁を閉鎖します。
■R410Aチャージホース 黄92cm TA132AF-3
 室外機に接続するポート以外の突起ネジははずします。
室外機のサービスポート接続部には、突起ネジ側のホースを接続します。

                     
DIYで真空ポンプでエアパージ♪
 
工程は、【真空引き】です。

下の写真に写っている機械が真空ポンプです。
耐圧ホースがつながっているメーターが真空ゲージです。

真空引きというのは、室外機の内部のガスを解放する前に、
配管内部の空気を抜き取る作業のエアパージの一つです。
他にも、内部のガスを使った、プシュー(^_^;)エアパージもあります。

今回は真空ポンプを使って真空引きを行います。
 
 詳しい接続の仕方や動かし方は、エアコンに付属の施工説明書に書いてあると思います。
三菱のエアコンにはばっちり付属していました。

ホースの準備をします。
ホースは今回2本ありますが、1本の片側にサービスポート側の虫ピン押す突起
を確認します。

室外機サービスポートのカバーボルトをはずしておきます。液側ガス側両方。
突起があるホースをサービスポートに接続します。


各ホースを接続します。
各ポイントに付いてるバルブを開きます。
その後、ポンプを電源に繋ぎスイッチオン。

真空引き開始

スイッチ投入直後は、ポンプから白煙がでますが異常ではありません。
オイルミスト、ポンプの中に入ってる油です。
油回転ポンプの構造上、初期動作中には避けられません。

そして、真空ゲージの針がぐんぐん、真空側に下がって行くと思います。
 
ここで、一旦、5分程度、リーク(エアー漏れ)をチェックします。 

真空引きを行って、真空ゲージの針がなくなるところ(-0.1程度)まで来たら、
まずは、真空ゲージの下の部分のねじ込み式のバルブを閉めます。
真空ポンプの電源はまだ切ってはいけません。

その後、真空ポンプの逆流防止バルブも閉じてから、真空ポンプを止めます。
ここで5分〜10分放置しながら、真空ゲージの針が戻っていかないか確認します。
真空ゲージの横のバルブは開けておいてくださいね。
(上の写真の状態で放置)

この状態では、冷媒配管とつながっていますので、もし、配管のつなぎ目から空気が漏れている場合
配管の真空度が低下していきますから真空ゲージの針が戻って行きます。

この時、1年くらいで、ガスがなくなるようなリークの場合は
かなり針の動きでわかる様です。
それ以上のスローリークの場合でも、放置する事によりチェックできると思いますが
配管にガスを解放した後にもつなぎ目に、石けん水を付けてチェックするテストもやった方が
より完璧です。
 
 さて、放置テストで問題なければ本格的に、真空引きを行います。
まずは、再度、真空ポンプを稼働させ、閉じたバルブを開けます。

今度はこの状態で、約15分放置します。
配管の真空度を高め、真空乾燥を行います。

この真空ポンプは、真空到達度38ミクロンです。
 15分経過、真空引き〜完了。

15分程、真空引きを行ったら、再度、リークを確認するため
上記と同じ過程でリークチェックを行います。

真空ゲージの下の部分のねじ込み式のバルブを閉めます。
真空ポンプの電源はまだ切ってはいけません。

その後、真空ポンプの逆流防止バルブも閉じてから、真空ポンプを止めます。
ここで5分〜10分放置しながら、真空ゲージの針が戻っていかないか確認します。
 
 室外機ガス解放手順
 


ここはしっかり読んでください。
手順を間違えると、ゲージが壊れたり、せっかく真空引きした冷媒回路にエアーが入ります。

 このゲージは、真空ゲージでガス圧は計測できませんので、まずは、
写真の赤いバルブを閉じます。終わるときは、
真空ポンプを止める前に必ず全部のバルブを閉じます。

まだ、ホースははずしてはいけません。
真空ポンプの逆流防止バルブも必ず閉じてください。
バルブを閉じたら真空ポンプを停止させましょう。

閉じ忘れると、ポンプのオイルが逆流します。

次に、ホースをサービスバルブからはずす前に、室外機ガスを解放します。

ガスを解放する前に、ゲージのバルブがすべて閉じている事を
もう一度、確認してください。

上側の高圧側のイモネジを、六角ドライバー使って回します。

最初は、徐々にゆっくり開けガスが流れる音が止まったら、完全に回し切って解放します。
下側のイモネジも回して開にします。
これで、冷媒配管に、冷媒が回りました。

カバーボルトは、しっかり締めて置きましょう。
馬鹿力で締めすぎないでくださいね。
 
 ガスを解放したら、サービスバルブからホースをはずします。
このとき、サーボスバルブから、多少、ガスが出ますが、取り付け作業上の
想定の範囲内なので問題はありません。

ここが気になる場合は『コントロールバルブ』というバルブを付けると
ガスが放出されるまえに、虫ピンを閉じる事ができるのでガスが出ません。
 
 これで真空引き作業は終わりました。
ほとんどの場合、真空ゲージでのリークテストで十分問題ないですが、
つなぎ目に、せっけん水を付けてガス漏れを確認しましょう。


真空ゲージで確認して問題なければまず漏れて来ないと思います。
大丈夫か大丈夫でないのかを最終確認するのは、作業人の仕事であり責任です。

しっかり確認しておきましょう。

問題なければ、コーテープを巻いて仕上げをして、配管穴にエアコンパテを
付けて穴をふさぎます。
配管は下がり気味にして、勾配があればドレン水が滞ることなくベストです。


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